黒豆納豆

丹波の黒豆納豆が新宿三丁目の伊勢丹の食品売場にあったような気がします。これは大粒で塩で一粒づつ食べる酒の肴のようなものでした。黒豆納豆は水戸の駅のお土産売場にもあったと思います。奥多摩か長瀞の方のお土産でいただいたこともあります。

干し納豆

干し納豆は東京駅の大丸の食品売場で買ったことがあります。そのまま食べても酒のつまみになります。これは地方によって作り方も違うようですが、空気の乾燥する冬に作るようです。そのまま納豆を塩にまぶすかあるいは、納豆を洗ってぬめりをとってから塩をまぶし、むしろやざるの上で干すそうです。

浜納豆

浜松の浜納豆は黒く、糸引き納豆とは別のもので、むしろ味噌に近いと思います。
納豆菌ではなく麹で発酵させた塩味の乾燥納豆です。
塩辛納豆と分類されるもので京都の大徳寺納豆、一休寺納豆、
奈良の浄福寺納豆などの仲間です。
納豆茶漬けに奨められています。
中華料理の食材に豆鼓という似たものがありこれは豚肉の炒めものなどに使われます。

2000/03/05追記
農文協「健康食なっとう」によりますと、
浜名納豆はやはり中華料理に使う豆鼓に製法を学んだ物だそうです。
貝原益軒が「日本歳時記」で製法を述べているそうで、
以下の通りです。
1.原料は大豆1斗、大麦1斗、塩6升
2.大豆を煮て熱いうちに麦粉でまぶす
3.むしろをかけて1晩置く
4.次の日取り出してむろに入れ麹にする
5.塩を混ぜひたひたに水につけ7日置く
6.辛皮(唐辛子のことか?)山椒、紫蘇の実、紫蘇の葉、白ゴマ、陳皮などを入れ、
 3日ほど押しをしてから取り出し日に干す。
7.乾いたら押しをしたときに出た液をつけて、再び干す。

私(やの)は浜納豆を数年前に人に戴いて食べたことがあるだけで、
豆鼓に似たものだと思ったことを覚えてますが、
上記の6項目の副材料について記憶がありません。
副材料の量や構成によっては、いろんな味のものが出来るとも思えます。

静岡県磐田市在住のある人は、子どもの頃各々の家で作っていたそうですが、
それは浜納豆と違う物だと認識していたそうです。次のような思い出があるそうです。
1.小麦粉を持って麹やさんへ行き麹と取り替えて来たことがある。
2店で買って食べたのではなくて各家で造っていた。
3納豆の中に茄子など野菜を入れたり、塩辛すぎたり、年により家によりまちまちであった。
4店売りの浜納豆は、生姜などが入り自家製の物とは別種の食べ物に思えた。

雪割り納豆

山形県の特産品です。自分で作るには、ひき割り納豆と麹を同量、塩・生姜の微塵切り・七味唐辛子を適量を混ぜ、季節により4、5日から10日程度冷暗所にて熟成させるそうです。


甘納豆    

(990424)

果たしてこのページで扱うのが適当であるのか、疑問ではありますが、メールでお問い合わせいただいた方もあるので書きました。

「納豆大全」町田忍著小学館によりますと、明治時代の雑学資料「宮藁雑記」に「東京日本橋西河岸町栄太楼といえる菓子舗にて製する赤小豆を砂糖にて煮固め箱に入れてひさぐ其名甘名納糖といふこれ濱名納豆の名をもしりたるものなり」ということです。
つまり甘納豆は栄太楼というお菓子屋さんが開発したもので名前は浜松の浜名納豆をもじった命名である、ということのようです。浜名納豆というのは上記の浜納豆のことです。

現在の日本橋栄太楼総本舗によれば、初代細田徳兵衛が文政元年1818 に九段下で開業したときには甘名納糖はまだなかったそうです。
3代目が安政4年1857に日本橋に開店したときに開発したそうで、命名に当たり京橋に住む知人に相談したところ、遠州浜松の浜名納豆に見かけが似ているところからそれをもじり「甘名納糖」とする案が出されそのように決まったということです。
「あまななとう」が省略され一般に「甘納豆」と呼ばれるようになったのは戦後のことだそうです。 
ぬれ甘納豆は東京新宿区の「花園饅頭」が明治末期に創製したものだそうです。


そぼろ納豆

茨城県の郷土料理です。小川さんに御紹介いただきました。(990124)

数年前に、水戸市在住の方からいただいて、食べたことがありますが、納豆に切り干し大根がまぜてあるものでした。これは、味がついておりそのまま、醤油をかけずに食しましたが、なかなかおいしいものでした。水戸近辺では、非常にポピュラーなものだそうで、スーパーで売っているということでした。私も、何回か、常磐自動車道の茨城県内のサービスエリアで買い求めたことがありますが、最初にいただいた方によれば、通常の納豆を食べられない人のなかでも、そぼろ納豆だけは食べられるという人がいるそうです。


以下の作り方は「作って食べよう納豆の本」(文化出版局)より引用しました。

▼材料
・切干大根30g 
・納豆100g
・塩大さじ1杯
・こうじ30g
 ▼作り方
湯通しした切干大根と、その他の材料全部を熱湯消毒した容器に
入れて混ぜ、1週間冷暗所において味をなじませる。(夏は4〜5日、
冬は10日くらいが美味しい)出来上がったら冷蔵庫で保存する。
こうじは省いても良いが入れたほうが味がまろやかになる。

Uchiyama さんからミャンマーの大豆発酵食品についての情報をいただきました。(980710)


ミヤンマーの奥地、 インレー湖の近くで納豆せんべいをたべました。
納豆をせんべい状に乾燥したもので油で揚げてたべます。
生のときはかなりの臭いですがフライの後はあまり臭いません。
無塩発酵で味噌と納豆の中間みたいな臭いでした、ビールにとってもあいます。

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